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病院の個人情報が危ない!「PHP問題」で医療業界に迫る新たな危機とは?

2026/10/26のTOP画像

― 患者情報の流出、予約システム停止。医療DXの意外な落とし穴 ―

2026年10月、日本の医療業界に新たなサイバーセキュリティの危機が迫っています。

個人情報の漏洩問題が相次ぐなか、10月22日には「PHP」と呼ばれるプログラミング言語に重大な欠陥があることが公表されました。

「PHPって何?」「病院とどんな関係があるの?」

今回は、医療業界で起きている問題と、私たちの生活への影響をわかりやすく解説します。


① そもそも「PHP問題」とは?

PHPとは、ホームページやインターネット上のサービスを動かすためのプログラミング言語です。

例えば、病院のホームページ、診察予約、患者情報の入力フォームなど、さまざまなシステムの裏側で利用されています。

今回発見されたのは、外部から不正なプログラムを実行される恐れがある重大な脆弱性です。

この問題は「PHP2shell」と呼ばれ、悪用されると、条件によってはシステムの乗っ取りや情報の窃取につながる可能性があります。

情報処理推進機構(IPA)は10月22日、修正プログラムへの更新などを呼びかけました。

ただし、PHPを使っているすべての病院が危険というわけではありません。 使用バージョンやシステム構成、対策状況によって影響は異なります。


② 最大787医療機関に影響する情報漏洩問題

医療業界では、PHP問題とは別に大きな事件が発生しています。

10月15日、医療IT企業メドレーが、産婦人科向け業務支援システム「@link(アットリンク)」への不正アクセスを公表しました。

対象サービスを利用する医療機関は最大787施設。患者の氏名、住所、連絡先、問診情報などが漏洩した可能性があります。

被害拡大を防ぐためサービスが停止され、一部の医療機関ではオンライン予約やデジタル診察券が利用できなくなりました。

また、10月6日には旭化成セラピューティクスが、医療従事者向けサイトへの不正アクセスを発表。約51万4,000人の医療従事者の情報が漏洩した可能性があるとしています。

なお、これらの事件が今回のPHP脆弱性によって発生したと確認されたわけではありません。


③ すでに病院のサービス停止が始まっている

PHP問題の影響は、すでに医療現場にも広がっています。

大阪はびきの医療センターでは、医療情報連携サービス「はびきのメディカルネット」を予防的に停止。

高岡市民病院でも、医療機関検索や各種申込フォームなど、一部のホームページ機能を制限しました。

いずれも被害が確認されたためではなく、被害を防ぐための対応です。

しかし、病院のデジタルサービスが突然使えなくなること自体、患者や医療従事者にとって大きな負担になります。


④ 医療業界が抱える3つのリスク

今回の問題から、医療業界特有の課題が見えてきます。

第一に、患者情報の重要性です。

病歴や診療内容などは極めて機微な個人情報です。流出すれば、金銭的な損害だけでなく、患者のプライバシーや病院への信頼に深刻な影響を及ぼします。

第二に、システム停止が診療に影響することです。

予約、電子カルテ、検査情報などのデジタル化が進む一方、システム障害が診療の遅延につながるリスクも高まっています。

第三に、外部事業者への依存です。

多くの病院はITシステムの開発や保守を外部企業に委託しています。

病院自身が十分な対策をしていても、委託先で問題が発生すれば影響を受ける可能性があります。


⑤ 医療DXは「便利さ」だけでは成功しない

政府は医療DXを推進し、電子カルテの普及や医療情報の共有を進めています。

しかし、デジタル化が進むほど、システムの安全性と継続性が重要になります。

医療機関には、システムの更新状況の確認、委託先との責任分担、バックアップ、障害時の代替運用などが求められます。

特に中小病院やクリニックでは、専門人材や予算の確保が課題になるでしょう。


まとめ|これからの病院選びに「情報を守る力」が加わる

これまで病院の評価は、医師の技術、設備、接遇などが中心でした。

しかし今後は、患者情報を安全に管理し、トラブルが起きても診療を継続できる能力も、病院の信頼を左右する重要な要素になるはずです。

医療DXは、単に便利なシステムを導入することではありません。

患者の命と情報を守りながら、医療を止めない仕組みをつくること。

今回の一連の問題は、日本の医療業界にその重要性を改めて突きつけています。

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