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2025年6月 医療業界ニュースまとめ

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今回のコラムは新シリーズです。最近、発信された気になる医療業界についての記事をピックアップしてまとめてみます。


四病院団体協議会は2025年6月6日、2025年における賃上げの状況に関する緊急調査の速報値を発表


調査に回答した163病院の平均賃上げ率(定期昇給およびベースアップ含む)は2.41%にとどまることが判明した。2.41%は「一般産業の半分くらいの水準だそうです。


日本病院会、全日本病院協会、日本精神科病院協会、日本医療法人協会の4団体は合同で、他産業の多くが大幅な賃上げを
実施している中、2025年の病院の賃上げ状況を早期に把握するため、緊急の調査を実施した。
・調査は各団体に加盟する各団体の役員病院、各都道府県支部長病院など321病院を対象に、2025年5月27日~6月5日に、
賃上げ状況についての調査票をEメールにより配布・回収により実施した。
現時点までに163病院から回答があり有効回答率は50.8%であった。
・賃上げを実施した病院数は163病院中、160病院であった。3病院は賃上げが未実施だった。
賃上げを実施した160病院のうち定期昇給のみ実施が63病院、ベースアップのみ実施が4病院であった。
・定期昇給、ベースアップを含めた全体の平均の賃上げ率は2.41%であった。
・賃上げ促進税制に関しては、利用できていた病院は163病院中31病院(19%)に留まった。
利用していない理由としては、「病院形態として賃上げ促進税制を利用できない」が36%、「赤字のため利用できない」が34%、
「その他」が30%であった。
・賞与支給率の変化に関しては、「上がった」17%、「変わらない」が67%と多かったものの、「下がった」と回答した病院も
16%認められた。
以上より、2025年の賃上げ率は、一般産業が4%~5%と高水準であった中、病院の賃上げは2.41%
と半分程度に抑えられている厳しい状況が明らかとなった。
早急に病院現場で働く医療従事者に十分な処遇改善を行うことができる環境を整備する必要がある。


発表資料:2025年度 医療機関における賃金引き上げの状況に関する緊急調査

https://ajhc.or.jp/siryo/20250606chosa.pdf



2025年1-5月の「病院・クリニック」の倒産 18件 前年上半期に並ぶ、ベッド数20床以上の病院が苦戦

東京商工リサーチが発表した2025年1-5月「病院・クリニック」の倒産状況によると、コロナ禍を経て、病院やクリニックが苦境に立たされている。2025年1-5月に発生した病院・クリニックの倒産は18件で、すでに2024年上半期(1-6月)に並んだ。このペースをたどると、上半期では過去20年で最多だった2009件の26件に次ぐ2番目の高水準になることがほぼ確実で、16年ぶり20件超のペースで推移している。
 
 病院・クリニックの上半期(1-6月)の倒産は、2016年同期の5件を底に増勢をたどり、コロナ禍前の2019年は17件に達した。だが、2020年同期はコロナ禍の各種支援に支えられ、一転して9件(前年同期比47.0%減)とほぼ半減した。その後も低水準で推移したが、2024年同期は18件に跳ね上がり、2025年はそれを上回るペースをたどっている。
 なかでも、地域医療の中核となる医療機関の倒産が目立つ。2025年1-5月の倒産はクリニックが11件(前年同期比21.4%減)と前年同期を下回ったのに対し、ベッド数20床以上の病院は7件(同250.0%増)と過去20年間で最多を更新した。
 前年同期はなかった負債10億円以上が5件に急増、従業員数も前年同期ゼロだった300人以上が2件、50人以上300人未満も7件と大幅に増え、規模の大きな病院の倒産が増えている。
 医療機関は、患者数の減少や理事長・院長の高齢化が進み、医師や看護師不足、医療設備の老朽化など、様々な課題に直面している。さらに、最近は人件費に加え、電気代や各種備品・消耗品などの価格が上昇し、収益を圧迫している。医療業務を維持するコストと診療報酬のバランスが崩れると、採算悪化が加速する状況に追い込まれている。
 今夏にはコロナ禍で実行された独立行政法人福祉医療機構(WAM)のゼロゼロ融資の返済開始がピークを迎える。返済原資を確保できない医療機関の破綻が広がると、地方を中心に医療空白の地域が増える可能性も出てくる。


参考記事

https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201466_1527.html



2025年3月の病院患者数、コロナ禍前(2019年3月末)と比べて入院7.6%減・外来9.9%減で、患者は病院に戻らず—病院報告

病院の患者数を、今年(2025年)3月末と新型コロナウイルス感染症の影響がない2019年3月末とで比較すると、入院では7.6%減、外来では9.9%減となり、まだ「コロナ禍前の状況」には戻っていない—。
厚生労働省が6月10日に公表した今年(2025年)3月分の病院報告から、こうした状況が明らかになりました。

2025年3月末の患者数、コロナ禍前の19年3月末比で入院7.6%減、外来9.9%減

病院の平均在院日数、「短縮」と「延伸」を繰り返す混乱が依然続く

一般病床の利用率、2025年3月は76.1%、コロナ禍前の19年3月と比べ0.6ポイント上昇


厚生労働省令和7年6月10日 病院報告 (令和7年3月分概数)

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/byouin/m25/dl/2503kekka.pdf


参考記事:GemMed 

https://gemmed.ghc-j.com/?p=67321#2025376119306


まとめ

筆者が気になったニュースをピックアップしてみました。シリーズ化継続となりますでしょうか・・・。


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