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医療機関の閉院数

2023/05/08のTOP画像

先月(2023年4月)、千葉県にある「八千代病院」などを運営していた、医療法人社団心和会が民事再生法の適用を申請して倒産しました。

負債額は132億円という医療機関として過去3番目の大きさという大規模なものでした。地域の中核を担う大病院でも閉院するとういう厳しい状況です。

医療機器の買取を行っている弊社にも毎週、閉院のご相談や買取依頼が来ている状況です。

今回のコラムはどのくらい医療機関が閉院しているか調べてみました。


2021年の医療機関の休廃業・解散は567件

昨年(2022年)に帝国データバンクが公表した医療機関の休廃業・解散動向調査」によると、医療機関の休廃業・解散は 567 件。

「病院」が 12 件、「診療所」が 471 件、「歯科医院」が 84 件となり過去最高水準を記録しました。





今後も施設数10万3,000、診療所の休廃業・解散が加速しそう!

全国の医療機関の施設数は、病院が 8,199、診療所が 10万 4,538、歯科医院が 6万8,028(2021年10月時点)で、診療所と歯科医院は、

約5 万7,000 軒とされるコンビニ店舗数を大きく上回っています。
そうしたなか、代表者の年齢を分析すると、60 歳以上の構成比は、病院が 82.0%(60 代=31.6%、70 代以上=50.4%)、

診療所が 82.5%(同 40.5%、同 42.0%)、歯科医院が 58.6%(同 38.5%、同 20.1%)となり、全国全業種の代表の平均年齢(60.1 歳=2020 年)を大きく上回っています。
実際、診療所の代表者の年齢分布を見ると、2011 年は 56 歳が最も多かったが、2021 年は 66 歳が最多となり、世代交代が進んでいない状況です。




病院は組織が大きく、理事長と院長がそれぞれ存在するなど、後継者候補が存在しているケースが多いが、診療所と歯科医院は現在の経営者が事業を立ち上げ、

小規模かつ後継者を置いていないケースが目立ちます。なかでも施設数が突出して多い診療所については、「後継者は置かず、自分の代で廃業する意向の経営者が多い」との声が多く聞かれ、

代表者の高齢化が進むことで休廃業・解散件数はさらに増加する可能性が高くなります。さらに、コロナ対策設備の拡充、人材確保などか大きな課題・負担となってしまい廃業時期を早めるケースも相次ぐと予想されます。


高齢化(後継者不足)、コロナ以外にも考えられる要因があるのか?

続いては、後継者不足、コロナ以外にはどういう要因がありえるのか考えてみました。
まず、厚生労働省の「医療施設調査」によると、平成20年から平成30年にかけての10年間、毎年約660軒のクリニックが開業していました。令和に入ってからはコロナの影響で状況が変わっていますが、

平成の終わりまでの間にクリニック数が増え続けたことで患者の獲得競争が激化して、力不足のクリニックは淘汰されていくこととなったのが実情です。
また、その他には以下のような要因が挙げられます。


立地条件が悪かった

診療圏調査が不十分で、集患が難しい立地を選んでしまった場合、経営がうまくいかない可能性は高い


医師としてのスキルや経験が足りなかった

上記の「患者獲得競争激化の結果、淘汰された」のはこのタイプ。医師としてのスキルおよび知識が足りなければ患者に不安感を与えてしまい、それによって患者数は減りがちです。


経営スキルが足りなかった

医師として腕があっても、経営者として最低限必要なマネジメント能力がなければ開業医として成功することは難しいでしょう。


資金繰りがうまくいかなかった

資金繰りが悪化して経営難に陥るケースもあれば、入出金の状況を把握できなくなり、結果的に黒字倒産してしまうケースもあります。


人間関係がうまくいかなかった

クリニック内で人間関係のトラブルがあると、トラブルを起こした張本人以外にも離職する人が出てくる可能性があります。そうなるとクリニックの継続が困難になることもあります。


廃院するためには大きなコストがかかる

「建物の原状回復または取り壊しの費用」「借入金の残債の清算」「医療機器などの処分費用」「医療用品、薬剤などの医療廃棄物の処分費用」「スタッフの退職金」「登記や法手続きに関する費用」で1,000万円以上かかることもあります。


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参考:過去コラム「閉院時の医療機器の片づけについて」





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