HOME /  コラム /  病院ニュース 大学病院建設中止

病院ニュース 大学病院建設中止

2024/12/09のTOP画像

今回のコラムはとある大学病院の建設計画が中止になったニュースがありましたのでお伝えします。


順天堂大学新病院計画が中止に

先週の2024年11月30日に一斉にニュース報道がありました。

以下読売新聞(2024/11/30 07:38)ネットの記事を引用

順天堂大の新病院、建設決定から9年半で計画中止に…「青天の霹靂」「裏切られた気持ちだ」

さいたま市内で検討されていた順天堂大学新病院計画について、同大の代田浩之学長らが29日、埼玉県庁を訪れ、計画の中止を県側に報告した。理由として建設費の高騰などを挙げた。建設決定から9年半が過ぎ、医師確保策の目玉とされてきた計画は完全に白紙となった。


代田学長ら同大幹部と大野知事の会談は、午前9時半から非公開で行われた。出席者によると、代田学長は冒頭、「建設費の高騰、医療機関を取り巻く状況変化があって、大学として実現にもっていくことは困難となった。おわび申し上げる」と陳謝した。


これに対して、大野知事は「大きな病院ができるという県民の期待は大きかっただけに、大変残念なこと。こうした対応となり遺憾だ」と答えた。病院誘致の目的だった、医師不足地域への医師派遣について触れ「変わらぬ協力をお願いしたい」とも述べた。


会談はわずか10分。その後、大野知事は報道陣に対し「(同大から7月末に届いた文面に)計画を推進していく方向に変更はない、と書かれていたことから大変驚いている」と述べ、整備予定地周辺の住民に対して「大学から説明するべきではないか」と注文を付けた。整備予定地の活用方法については、今後検討するとした。


代田学長らはさいたま市役所も訪れ、清水勇人市長に中止を報告した。清水市長は「医療提供体制が強化され、周辺地域のまちづくりにも貢献していただけると期待していた。青天の 霹靂へきれき だ」と衝撃を隠さなかった。
同大は29日午後、ホームページで「病院の整備計画中止について」と題する文章を公表した。判断の理由として、「総事業費が当初予想の2・6倍にあたる2186億円に高騰した」「新型コロナによる病院運営の悪化」「医師の働き方改革への対応」などを挙げた。「六つの付属病院を抱える本学は、かつてないほどの厳しい財政状況に直面している」とした。


県の公募に応える形で、新病院の建設が決まったのは2015年3月。当初は20年度に開院としていたが、その後、何度もその時期が先送りされてきた。

同大は今年7月末、開院時期の遅れと整備費の増額を県にメールで伝えてきた。大野知事は同大に対し、計画変更の申請書を速やかに提出するよう求め、来月2日を提出期限としていた。
県医師会の金井忠男会長は取材に対し、「計画の実現は難しいと予想はしていた。今後は複数の大学と連携して、医師不足対策に取り組む必要がある。医師会も県に協力していく」と話した。経緯を知る県議の一人は「中止を言い出すことは十分ありえると思っていたが、あまりにも不誠実な対応で裏切られた気持ちだ」と憤った。
◆順天堂大学新病院計画= さいたま市の緑区と岩槻区にまたがる約7.7ヘクタールの公有地に総合病院を建設する計画。9階建ての病棟、4階建ての外来棟などを備える予定だった。

https://www.yomiuri.co.jp/medical/20241130-OYT1T50010/



順天堂大学の公式発表

埼玉県浦和美園地区病院の整備計画中止について
本学は、埼玉県と共に浦和美園地区に開設を検討していた(仮称)国際先進医療センター(800床)の病院建設計画を断念し、令和6年11月29日付で埼玉県に病院整備計画中止届を提出いたしましたので、お知らせいたします。
 
1.(仮称)国際先進医療センターの病院建設計画中止に至る経緯について
 平成26年10月に埼玉県が公募した病院整備計画に関し、平成27年3月に本学の病院整備計画が埼玉県により承認されました。その後、平成30年に埼玉県と病院整備に関する確認書を締結し、病院の建設予定地の土地整備の問題やコロナ禍の影響もありながらも計画策定及び設計作業に取り組み、令和7年4月の着工、令和9年11月の開院を目指して全力で取り組んでまいりました。
 本年7月に施工会社による設計の結果、概算工事費が算定されましたが、建築業界の急激な需要増や資材の高騰に加え、深刻な人手不足などの要因も重なり建築費が大幅に高騰し、さらにその他の費用も上昇した結果、総事業費が当初平成27年に予想した規模の2.6倍にあたる2,186億円に達することが明らかになりました。



HPお知らせ画像20241127②

一部の報道にもありますように、現在、新型コロナウイルス感染症の流行による病院運営への負の影響や、先進的な医薬品・診療材料の価格高騰などが原因で、多くの国立大学病院や都立病院では収支が赤字となり、その赤字幅が拡大する厳しい状況にあります。この厳しい状況は本学にとっても例外ではなく、令和6年4月から施行された医師の働き方改革への対応も含め、6つの医学部附属病院を抱える本学は、かつてないほどの厳しい財政状況に直面しています。
 このような状況に対し、本学は全法人をあげて改善に取り組んでおりますが、現在の診療報酬の下では急速な大幅増益が見込めないことから、当該事業に充当する予定の準備資金の確保及び開設後の運営資金の捻出することが難しい事態となりました。
 このため計画の見直しを行い、事業費を抑えるために予定していた看護系学部の開設や宿舎の整備・大学院棟の建設を先送りにし、まずは医師派遣の拠点となる病院棟と陽子線棟の建設を優先することにして、また病院棟の規模も当初予定していた800床から500床程度に縮小する計画案を検討いたしました。その上で新病院の開院後の事業性についての検討を行いましたが、建築費の高騰に加え現在さらには今後も続くであろう医療を取り巻く厳しい環境を鑑みると、上記計画案の見直し等の諸検討によっても、埼玉県民の皆様に貢献することができるための最先端医療機能を備え、かつDXを活用した未来型基幹病院の開設は到底困難な見通しであることが明らかとなりました。
 
2.結論として
本学は、当地における病院開設に向けて、上記のとおり種々の検討を尽くしてまいりましたが、以上の事情により計画を断念せざるを得なくなりましたことは、本学にとって断腸の思いであります。
これまで本計画の実現に向けてご協力いただいてきた埼玉県の大野元裕知事そしてさいたま市の清水勇人市長をはじめ多くの関係者の皆様、そして病院開設に大きな期待を寄せていただいた埼玉県民の皆様には、ご期待に沿えない結果となり心よりお詫び申し上げますとともに、本計画を断念せざるを得なくなった上記諸事情につきご理解をいただきますようお願い申し上げます。


https://www.juntendo.ac.jp/news/21054.html


まとめ

埼玉県民の筆者としては計画の段階から新病院に期待をしていたのですが、今回の中止は大変残念です。新たな新病院の計画はあるのでしょうか...地域住民の方たちの為にもなんとかしてほしいですね。



医療機器を売りたい、処分したいと思ったらアローズヘルスケアへ!     

中古医療機器を売りたい・処分したいと思ったら、法律を遵守し必要な資格を全て有するアローズヘルスケアにお任せください。

業界経験豊富なメンバーがはじめての方でも安心してご利用頂けるように対応致します。 不安なこと、わからないことがあればご納得いただけるまでご説明致します。  なにかございましたら、お気軽にお問合せください!    


中古医療機器の販売・買取|アローズヘルスケア|開業・医療設備の導入支援 (arrows-healthcare.com)



Author - 著者
株式会社アローズヘルスケア
〒130-0004 東京都墨田区本所1-11-8
TEL 03-6658-4170 FAX 03-6658-4171
高度管理医療機器等販売業 2墨福衛生薬第14号
医療機器修理業許可証 13BS201448
動物用管理医療機器販売・貸与業届出
古物商 307732004767
あなたの「売りたい」に答えます