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海外(新興国)での医療機器のメンテナンス体制について

2022/11/28のTOP画像

今回は難しそうなテーマについてお話しますが、この問題を乗り越えれば日本の医療機器市場は発展・飛躍していくでしょう。それは私たち中古医療機器業界の拡大にも繋がります。

海外で日本の中古医療機器が人気なのは、そこそこ有名な話しですが、(別コラムにて詳細お話します。)人気の機器は画像診断系の機械です。超音波診断装置(エコー)、内視鏡、CT、MRI等々。

内視鏡はオリンパスが世界的にもシェアが高いので中古品も人気です。当然、内視鏡の洗浄機も引き上げて来ることが多いのですが、外国では売りづらい機器です。人口透析機も日機装、ニプロ、東レなど色々な機械が出回り、シェアもあるのに中古機器としてほぼ売れません。では何故、内視鏡洗浄機や人工透析機は中古医療機器としての需要がないのでしょうか?


それは、”消耗品を必要とする医療機器は海外で敬遠される”からです。必要としていても専用の消耗品の供給やメンテナンス、故障時の修理対応などの体制が整っていないため機械を使用することが難しい現状があります。


この問題について経済産業省が平成29年(2017年)にレポートをまとめていますのでこちらを参考にお話しして行きます。

(参考レポートはこちら)


海外での現状

新興国の医療機関等へのインタビューで、医療機器販売におけるメンテナンスの重要性を訴える意見が多く寄せられた。
一方で、日系医療機器メーカにおけるメンテナンスを含めたアフターサービスについては厳しいコメントが相次いだ。


日系医療機器メーカのメンテナンス体制への意見(アジア諸国)

•「日本企業が連携して専門家が集うメンテナンスセンターを作るべきと提言している」(タイ・保健省)
•「日本製はベトナムで非常に価格が高いが、なぜかわからない。維持管理も良くなく明確なメンテナンス計画がない」ベトナム・保健省)
•「アフターサービスでユーザの信頼がなくなると、それ以降も信頼を得られなくなってしまう。日本のメーカは、長年ビジネスをしていて、アフターサービスに信頼が寄せられる代理店を選ぶべきだ」(タイ・公立病院)

•日本企業は意思決定が非常に遅い。米国やドイツの有力企業に比べてマーケティングが得意でない。提供されるアフターサービスも求められる基準に達していない(対応が速くない代理店を通して仕事している)。(民間病院)
•インド市場で発展するには迅速な意思決定が必要。良質なサービスは必須である。インドに子会社がなければならず、マーケティングとアフターサービスに関してインドのオフィスが病院と直接取引する必要がある。(民間病院)
•機器選定に当たっては、アフターサービスを重視しているため、故障の連絡後、可及的速やかに対応することを契約条件としており、ほとんどの機器は対応が良い欧米メーカ製を導入している。(フィリピン民間病院)


医療機器のメンテナンスサービスの構図|ベトナムの事例

ベトナムにおける医療機器のメンテナンスの流れは、基本的な構図は日本と同様である。
ただし日本と比べて、医療機関における院内メンテナンスチームの対応力が相対的に低いため、大規模病院であっても代理店やメーカのメンテナンスサポートを必要とするケースが多い。



医療機器のメンテナンスサービスの構図|ミャンマーの事例|院内の体制
ミャンマーの病院にはMedical Engineer(以下、ME)の資格が存在せず、メンテナンス人材が不足している。
グリーンホスピタルサプライ社は、ミャンマー民間病院へ日本製医療機器を導入し、現地の医療従事者へ日本の医療技術を移転することで日本式医療拠点を整備しているが、その中でメンテナンス人材の育成にフォーカスを当てた取組を始めている。


外資企業における新興国での現地拠点の設置状況




まとめ


難しい問題とは思うが、日本の医療機器メーカー各社は海外での拠点づくりをはじめ、フォロー、メンテナンス体制を確立してほしい。



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